「人脈」つかいこなし術
今までは人の力を借りるのが苦手で、
できる事は自分の力でやってきた。
だが、一人の力でできることには限界があると気付き
これからは人の力も借りてやっていこうと思う。
そこで「32歳からの「人脈」使いこなし術を」読んでみた。
以下は簡単なまとめ。
名刺を分類する
名刺を 1.また会いたい人 2.何かあればつながっておきたい人 3.連絡をしなくてもいい人 に分ける。更に1.また会いたい人を
・仕事として会いたいのか?
・人として会いたいのか?
・異性として会いたいのか?
に分け、各々を
「自分から連絡をとってすぐに会いたいのか?」
「連絡が来たら会おうという感じか?」
に分類する。
ここで「自分から連絡をとってすぐに会いたいのか?」に当てはまる人と会う確率をとにかく増やす。
そしてそう思った人には積極的にアプローチしていく。
また、本書では名刺交換した人を前提としてるが、
知人の知り合いやネットで知った人も同様と考えられる。
お目当ての人へのアプローチの仕方
いつも気にかけてることを行動や言葉で示す。 趣味やお酒の場に誘われたら積極的に参加し、相手の話をたくさん聞き出す事でニーズも引き出せる。
「バーター営業人脈法」を活用する
バーター法とは物々交換の意味で相手の欲しい物とこちらの欲しい物を交換すること。これは物だけに限らず、人材や商品、機会などの交換にも活用できる。
相手のニーズが何であれこちらが応えることができれば、
こちらのニーズにも相手が応えてくれやすくなる。
ただし、すぐに見返りを求めるのはやめた方が良い。
見返りはお金では買えない「人の心」としてとっておく
30代に差し掛かったら「人の力を借りる」工夫をしよう
30代になると、リーダーになったり独立したりする機会が増え自分一人で成果を出せば良かったところが
部下を使ったり、人脈をフル活用する、など意識が変わる。
上司や部下の上手な接し方や「人の力のうまい借り方」を身につけたい。
人脈から価値や情報を引き出す
人脈を活用すれば様々な価値や情報が得られる。- ビッグネームと知り合いだと信頼が得やすい
- 専門外で悩んだ時は専門の人に聞く
- ネットの繋がりも活用できる
- 自分が目指すもので成功してる人に相談する
- 成功者のマインドを吸収できる
人脈を広げる
「紹介されやすい人」になる。すなわち魅力的な人、信頼できる人、好まれる人である事で、
新しい人に紹介される機会が増える。
また、人脈の広い人と仲良くなる事でそこから連鎖的に人脈が広がる。
「交流会」を実際にセッティングするのも人脈を広げる一つの方法。
人脈のメンテナンス
せっかくの人脈も疎かにしてると相手は離れていってしまう。人脈を維持するのに大事なのは「誠実さ」だろう。
さらに相手の状況を理解する気の配り方なども大切。
要は人脈は相手あってのものなので、
自己中心的にならないように気をつけなければならない。
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初対面ですぐに仲良くなる方法
最近は積極的に色んな集まりに参加する様にしてる。
と、大勢の初対面の人と話す機会が増えるのだが、
個人的に話しやすいタイプと苦手なタイプがいる。
とは言っても苦手なタイプと付き合ってかないとならない場合もあるし、
好きなタイプだけと付き合ってると世界も狭くなる。
そこで本書だ。
プロのインタビュア直伝のタイプ別会話テクニック。
本書では人のタイプを12に分けて、
そのタイプ毎にどのように接すればすぐに仲良くなれるか書かれている。
ここで注意して欲しいのは下記の点。
「このタイプだから好き」「このタイプだから嫌い」ではなく、 タイプに応じて会話のアプローチを変えるという意識を大事にしましょう。
好き嫌いを判別するためにタイプ分けするのではなく、
誰とでも仲良くできる様にタイプ分けするのだ。
タイプの見分け方
まずカテゴリー分けしてから更に細かくタイプ分けする。
カテゴリー分けは相手の「表情・目」「仕草と行動」「声の大きさ・テンポ・調子」などをヒントに判断する。
タイプ分けは「ホメあいさつ」に対する反応で見分けます。
人の性格は表情や仕草、ボディランゲージ、話し方など
様々な部分に表れる。
まずはそれらをヒントにカテゴリー分けして、
決められた「ホメあいさつ」にどのような返しをするかで細かく分類する。
12のタイプ
3つのカテゴリーと各カテゴリ毎に4つのタイプ、計12のタイプとなる。[積極会話派]
積極的に会話を試みる「話好き」のタイプ。
- 盛り上げタイプ
- 俗にいう「ムードメーカー」。盛り上げ役。
- 大阪おばちゃんタイプ
- お喋りで機関銃の様に話続ける。
- 自信家タイプ
- 自信があり堂々としている。
- お山の大将タイプ
- 自己中心的な「オレ様」タイプ。
[消極会話派]
あまり口数の多くない「話ベタ」なタイプ。
- ねちねちタイプ
- 悲観的で愚痴っぽい発言が多い。
- サムライタイプ
- 俗にいう「職人」。ムダ口を叩かなく寡黙。
- 日和見タイプ
- 人に合わせる事が多いイエスマン。
- 人見知りタイプ
- 内向的で人と接するのが苦手。
[バランス会話派]
双方向のコミュニケーションを重視するタイプ。
- 番組司会者タイプ
- 場の空気を読んで盛り上げたり会話を引き出すコツを知ってる。
- 仏様タイプ
- 俗にいう「聞き上手」。相手を無条件で受け入れる寛容さがある。
- 切れ者タイプ
- 頭の回転が早く話が理路整然としてる。
- 天然タイプ
- あまり深く考えず思った事を口にする。
本書では各タイプの雰囲気や特徴、
どのように接すれば仲良くなれるか詳しく記載されてる。
確かに相手をタイプ分けして、
そのタイプに合った対応をすれば会話も盛り上がるので
初対面の相手に対する苦手意識もグッと減ると思う。
でもまずは12のタイプの見分け方と
タイプ毎の対応の仕方を覚えておかないと話にならない。
まずは、身の回りの人達をタイプ分けしてみたり、
実践で使えなかった時も家に帰ってから
「あの人はこのタイプだったな」と分析してみたりして
少しずつ身につけていけば意識する事無く自然に使える様になるのかなと。
また、自分がどのタイプなのか当てはめてみるのも面白い。
それを知る事でどの点を注意すれば好感の持てる接し方ができるのか勉強にもなる。
自分の答えのつくりかた
自己のアイデンティティを確立するために、
特に学生に薦めたい良書である。
そして殆どアイデンティティが確立してしまってる大人でも、
得るものは多い。
物事の明暗
物事には必ず、よい点だけではなく、悪い点もある。
我々は、最初によい点を思いつくと、よい点ばかりが目につき、
最初に悪い点を思いつくと、悪い点ばかりに目を行きがちじゃ。
確かに我々は始めにどちらかの点だけ見せられると、
それを真に受けもう一方の点を見ようとしないことが多いです。
でも全ての物事にはよい点と悪い点があります。
両方の点を見る姿勢が必要です。
議論の仕方
- 反論するなら、「違う」と言うだけではダメ。具体的に何が違うのかを明らかにして、できれば代替案を示す。
- 一人ひとりの視野、価値観、経験には限界があり、そのために偏った判断をしてしまうことがある。だからこそ、多種多様な意見に耳を傾け、議論することが必要だ。
- 議論では、多種多様な意見と理由、幅広い選択肢、それぞれのよい点や悪い点を、いかに引き出せるかがカギとなる。
- 発表する時は、基本的には、先に結論を述べ、その後に理由を述べる。
議論とは名ばかりの、自分の意見を主張し合い、
相手に自分の価値観を押し付けようとするケースはよく見られる。
しかしこれでは平行線、または力のある者が弱い者を押しのけて主張を通してしまう。
議論とは言えない。
人それぞれ違う価値観を持っているのだ。
それを理解して、相手の意見をよく聞き、それを自分の中で咀嚼し、
反論があるなら具体的な言葉で言う。
議論の目的を自分の主張を通す場ではなく、
みんなの知恵を出し合い最善の答えを求める場と思えれば
他の意見に対しても素直に聞き入れられるのではないかと思う。
ピラミッド・ストラクチャーを使う
ピラミッド・ストラクチャーとは、意見に対する理由を明確にするために、
そして深めるために使うものだ。
それは間違いない意見なのか?本当か?他にはないのか?具体例は?
ある意見に対して鵜呑みにするのではなく、
真実を見極めるために批判的に考えることが必要だ。
ただ、その考え方を相手を責める方法だったり、
たわいのないお喋りで使ってはならない。
それは人を不快にさせてしまうから。
一般化した言葉を使ってないだろうか?
「最近の子供は、みんな覇気がない」と声高に叫ばれているとしよう。
話を強調するために「みんな」と言ってる面もあるだろうが、一般化できることはそう多くない。
「最近の子供は○○だ」、「○○の人は××だ」とよく言われるが、
果たして全員がそうなのだろうか?
一部はそうかも知れないが、一部はそうでないかも知れない。
逆にそうでない人の方が割合は大きいかも知れない。
一括りで考えずにその割合はどうなのか?疑いを持つことは必要である。
ブレない軸を持つ
その人の核となる軸、芯、著書では「幹」と表現している。自分の「幹」は、早いうちにしっかり育ててほしい。
何かを試される時、そこまでに培ってきた幹が問われる。
「幹」というのは、自分の核となる全人格的な要素だ。
核がある人はブレないし、他人に流されない自分の考えを持っている。
そういう人には強さや魅力があり、人を惹き付ける。
そして誰もがそういう人達になれるのだ。
そのために、若い人程しっかりとその軸を育てて欲しいと思う。
大人になってしまった僕が今から軸を育てるのは難しいと思う。
多くのことを経験して、その中で軸は形作られてしまっている。
だが、その軸を太くしっかりとしたものに変えるのは今からでも出来ると思う。
今からでは遅いと言う意見は、不確かな意見なのだから。
アイデアのヒント
「アイデアのつくり方」を始め、アイデアについて書かれた本は多い。
では、具体的にどのようにアイデアを出したら良いのか?
「アイデアのヒント」はそれに回答してくれる。
アイデアを出す具体的な方法をかいつまんで伝えると以下の様になる。
楽しもう!
楽しんでやった人程よい成果を上げる。 楽しむことで創造性が解き放たれ、 それはアイデアを手に入れる「種」となる。
自分を信じよう!
アイデアはそこにある、必ず見つかる。
そして自分にはそうしたアイデアが見つけられると信じること。
「その気」になろう
アイデアを手に入れたイメージを思い浮かべよう。
手に入れられる「だろう」とイメージするのではなく、
「すでにアイデアが手に入った」状態をイメージする。
子供に戻ろう
子供は無垢で自由であり、
クリエイティブな発想は子供の部分から生まれる。
大人の常識を捨てて、見るもの全てについてなぜそうなのかを考えてみる。
「知りたがり」になろう
好奇心を強く持とう。
型にはまった生活から抜け出したり、
意識して「見る」ことを学ぶ。
笑われることをおそれるな
勇気をもってアイデアを口にしよう。 冷笑したり皮肉を言う人も恐いのだ。あなたのアイデアをおそれているのだ。 だからこそ、いやみの一つも言ってみたくなるのである。
考え方のヒント
言葉にするのではなくイメージを思い浮かべてみよう。
水平思考で考えてみよう。
制限や限界や制約があると無意識のうちに作ってないだろうか?
逆に制約を作ってみよう。
ある枠組みの中で想像力はできるかぎり知恵を絞ることになり、そこから非常に豊かな発想が生まれる。
いろいろなものを組み合わせてみよう
似たものを探す。 「常識」を破る。 「もし、こうだったら」と考える。 ほかの分野の力を借りる。 冒険してみる。
質問を変えてみよう
問題が何かを正しく捉えることが非常に重要。 問題を正しくとらえてないと、間違った問題を解いてしまいかねない。 問題を言い換えてみるだけで正解への道が開け、 さまざまな解決法が浮かび上がってくるものだ。
情報をかき集めよう
アイデアを考えはじめる前に、できるだけの情報を集めることが肝心だ。 今取り組んでる問題にも何か見過ごされている関連性や、大切な情報がある筈だ。 それが問題を解く上での助けとなり、解決へのドアを開くカギとなるだろう。
とにかく数で勝負しよう
どんなアイデアでもいいからとにかくアイデアをいっぱいだしていくことが一番だ。 いつだって必ず別の答えはある。 それを探し出せばいいのだ。
いったん全部忘れてしまおう
心の中で小さな声が「うまくいかないなあ」と言い始めたら、 その問題を忘れて、ほかの仕事に取りかかる。 考えてはダメだ。その必要はない。筋肉が疲れたのとはわけが違うのだから。
ひらめいたら実践しよう
もしアイデアを手に入れたら、すぐに実践しよう。 本気になって、締め切りを作ろう。 使いそうな言い訳は「燃やして」しまおう。 アイデアを買ってくれる人がいないなら自分で売り出そう。
これらの内容の具体例や経験談なども本書では語られており、
アイデアという形の見えないものを手に入れる為の方法が
非常に分かりやすく書かれている。
普段の生活に取り入れたいヒントも幾つもあるので、
何度も読み返して身につけたいものだ。
アイデアのつくり方
アイデア本の中では広く知られてる一冊。
1988年の初版から10年以上経った今でも増刷されてることが
その実用性を物語っている。
クリエイターだけでなく、
アイデアを必要とする人全てにお勧めする。
帯にも書いてあるが、
本当に薄い本で1時間もあれば読めてしまう。
更にポイントに絞って言うならその半分の時間もいらない。
アイデアを作るには五つの段階がある。
1.資料を収集する
2.資料を咀嚼する
3.問題を完全に放棄する
4.アイデアの誕生
5.アイデアを具体化し展開する
それぞれの段階の詳細は書籍で読んで欲しい。
と言うか詳細まで書いたらほぼこの書籍の内容を公開したのと同意になる。
それほどこの書籍の内容は単純である。
が、非常に確信を得てると思う。
今までにアイデアを創造した事がある人ならば、
この内容に納得するだろう。
そして具体化された方法を知って、なるほどと感じると思う。
このアイデアを作る手順は科学的にも的を得てるのではないだろうか。
以前読んだ「海馬」の中にも"脳はあるものとあるものとの間に繋がりを感じる能力がある"と書いてあった。
つまり脳は、蓄積されたデータを無意識のうちに繫いだりしているのだ。
アイデアに関する本は世に何冊もあるが、
集約してしまえばこの書籍の内容と同じになるのが殆どだ。
またはそれを発展させたもの。
それだけこの「アイデアのつくり方」のアイデアの五段階は原則であり、
アイデアを作る人達にとっては知っておきたい方法である。
クライマーズ・ハイ
御巣鷹山の日航機事故を中心にリアルで深い数々のドラマが展開される。
著書は日航機事故の時に地元の新聞記者であったらしい。
なので事故を取り巻く周囲の様子や新聞社の内情などが
細かく掘り下げられてるのも納得がいく。
とにかくリアルでこれはノンフィクションなのでは?と疑うくらいだ。
悠木の抱える職場や家庭での悩みや苦しみ、葛藤は
特に中堅どころの働く男には共感できる部分が多々あるのではないだろうか。
上司に圧力をかけられて思う様に出来なかったり、
反発して強行してみたものの最終的に安全策を選択してしまったり、
家庭では子供に距離を置かれたり。
誰もがヒーローになりたいと思う。
仕事で優秀な業績を上げたり、
強行で成功を納め上司をやり込めたり、
家庭では子供に尊敬されたり。
でも現実は理想通りにはいかない。
色んな問題がある。
特に人間関係なんて思い通りに行く事の方が少ない。
だけど問題を一つずつ乗り越えて行くしか無い。
時には失敗して打ちひしがれる事もあるけど、
それでも前進して前進して頂きを目指さなければ何も変わらない。
自分にはそうやって一つずつ問題に立ち向かって行く悠木が、
頂を攻めるクライマーの様に感じられた。
自分も困難が起きた時には立ち向かって行こう。
そう勇気づけられる一作だ。
終末のフール
相変わらず伊坂幸太郎は群像劇を作るのが上手いと思う。
別のストーリでは主役の人物が他のストーリーではエキストラとして出てくる。
そういう場面は毎度心が踊ってしまう。
また、それぞれのキャラが立っているので、
そのエキストラとして出来て来た時もどんな事をしてるのか想像できてしまう。
さて、それぞれのストーリーなのだが、
話の設定は全部共通していて地球の滅亡を数年に控えた世界である。
地球の終わりを知った人類はパニックになるが、
それも一段落した時期。
だが、それも嵐の前の静けさで、
タイムリミットが目前に迫った時は再びパニックが訪れるだろうという状態。
そんな世界なので生き残ってる人達なのでどこか"死"に対して、
超越した考えや、変わった考えを持った人達が多い。
陽が強い程影が濃くなるように、
死が目前にある程生も濃くなるのだろうか。
死を前にして生のあり方を感じさせられた。
でもどれも重たいものではない。
この物語に出てくる人達は、
どこか肩の力が抜けていて真剣に生を見つめながらも前向きにあろうとしてる。
自分は生を大切にしてるか?
人生を楽しんでいるだろうか?
Yes。と胸を張って生きれるような人生を送りたい。
星を継ぐもの
友達の薦めで読んだSF小説。
SF小説を読むのはこれが初めてかも。
慣れてないせいか最初は取っ付きにくかったが、
読むうちにどんどん引き込まれて行った。
元々自分は理系なので、科学や物理の話が出てくると興味を惹かれる。
難しい理論は今となっては理解出来ないが、
色んな事象を科学や物理で理論的に解明するのが面白い。
また、そのように根拠のあるデータで解明されるとそれが事実であるように思えてくる。
この物語もフィクションなのだが科学的に説明されてしまうと、
本当にそうだったのではないかと思えてしまう。
だとしたら、それは衝撃的な事実となるのだが・・・
また、この小説は"月で発見された人とそっくりの死体"の謎を解明する
ミステリー要素もある。
次から次へと出てくる証拠や理論で謎は更に深まってく。
その展開が飽きることなく物語へとのめり込ませる。
まだ宇宙は未知の部分が多い。
それ故この小説の最後で明かされる衝撃の事実も起こりえるのではないかと思えてします。
そのように空想を馳せるのも悪くないなと思う。
夜は短し歩けよ乙女
舞台「夜は短し歩けよ乙女」を観て、原作が読みたいと思い手に取った。
ジャンルは何と言えば良いのだろう。
一本筋が通ってるとすれば恋愛になるのだろうか。
でもその恋愛を軸に巻き起こる色々な事象がとても面白い。
物語は、"先輩"と"黒髪の乙女"の2つの視点で描かれてる。
舞台は京都。
物語の世界観がまた京都と言う土地に非常にマッチしている。
京都の街で繰り広げられる面白可笑しく、
摩訶不思議な世界。
ところどころに挟まれる詩的な表現が、
その世界を美しくもする。
これはファンタジーでもあるな。
登場人物も個性がとても強く、どの人物も憎めない。
愛すべきキャラクター達よ。
この人物とこの舞台があれば、
話はいくらでも膨らんで行くんじゃないかと思う。
この世界に迷い込んでみたい。
そう思った。
ケータイ小説大賞 あたし彼女
昨年くらいから話題になってるケータイ小説。
ずっとスルーして来たが今回ネットで話題になってたので
「一度どんなものか知っておくのも大事だな」
と思い読んでみた。
多くの人が評価してる通り、
自分も正直最初のページを開いて
「え?こんなのが大賞?」
と首を傾げた。
しかしここで一度頭をリセットした。
偏見をなくしてちゃんと評価してみようと。
文体は改行が多く、独特のリズムだ。
だが、これはこれで新しいスタイルとして捉えればそれもアリだと思う。
特にケータイ小説は中高生辺りが中心だろう。
ケータイ世代の彼らにはこのスタイルがハマりやすいのかも知れない。
そして小説の内容なのだが、
頑張って読破しようとしたが2章まで読んで挫折した。
いや、最初はプロローグで挫折したのだが、
それでも頑張って2章まで行ったのだ。
どうにも先を読む気が起きない。
そこでこちらの現代語約を参考にさせてもらった。
こっちは最後まで読んだ。
で、感想なんだが
「こんなのが大賞?」
と再び思った。
リアリティが低いのだ。
現代語約を読んだ感想だから、そうじゃない部分もあるかも知れないが、
2章まではしっかりと原文を読んで思う意見だ。
例えばアキがトモに惹かれてく事に関してだが...
アキは今までに何人の男と付き合って、何十人の男とセックスしてるって設定だ。
それがトモと言う男だけに何故特別な感情を抱いたかが理解できない。
プレゼントの下りでも、そんなに特別な事なのか。
だとしたらアキが今まで付き合った男ってどんだけダメ男だったんだよって話だ。
また、トモはアキが元カノのカヨに似てるから惹かれたらしい。
けどアキとカヨは外見が似てるだけで性格は全然違う。
じゃあ何か?トモはカヨの外見が好きだったのか?
いや、そうじゃない。性格的な部分が好きだったと言ってる。
外見だけそっくりで中身はビッチな女。
そんな簡単に惹かれるものか?
もっと複雑な心境なんじゃないかと思う。
そんなこんなで突っ込みどころは満載だ。
でも自分は批評家じゃない。
これが大賞に選ばれたと言う事はそこにはそれなりの理由があるのだろう。
一番の理由としては、
メインターゲットである中高生にはこの程度の内容がウケが良いのだろう。
逆に一般人受けするような小説ではウケが悪いのだと思う。
だから自分らが理解できなくても当然なのだ。
でもこの小説を良いと言ってる中高生達には、
世の中の小説は全て同じような感じのものだと勘違いしないで欲しい。
イニシエーション・ラブ
帯のコメントを見て前々から気になってたのだが、
知人からのお薦めもあって読んでみた。
帯のコメントにも記載の通り、
最後でどんでん返しがある。
そう書かれると、注意深く読んでしまうのだが、
前半部分は淡い恋愛話だったので
伏線などそっちのけで読み入ってしまう。
もう淡い恋愛なんてしない歳だからな。
こういう話で想像膨らまして「そんな頃もあったな。」と遠い目をしてしまう。
そんな乙女チックになってる自分をイタイと思いながら、
最後まで読み切る。
で、最後の数行でこのストーリーの本質を知る。
なるほど、面白いなと。
まあ、トリック自体は難しいものではない。
よくよく考えれば分かる事。
ただ、自分はトリックに驚いたと言うよりも、
そのトリックによりストーリーの本質が分かった時に
ゾッとした。
すっかり騙されていたよ。
恋は盲目と言うけど。
怖いね。
複雑系
複雑系
本のレビューを書くのは久々なのだけど、
別にずっと読んでなかった訳ではない。
この「複雑系」という大物をじっくりと亀のような歩みで、
時に睡魔と戦いながら一ヶ月近くかけて読んでた。
で、そのように真摯にこの本と向き合ったのだが、
全く頭に残ってない。
空っぽ。空虚。
久しぶりに”理解不能”という思考に陥った。
学生の頃テスト前に真面目に勉強したにも関わらず、
2点という最低点の記録を更新した「光学」くらい理解不能。
まあ、興味があるから読み出したのだけど、
興味を掻き立てられる部分も把握できないまま終わってしまった。
この本を紹介してくれた友人なんだけど、
いつもアホな事ばかり言ってる人で。
だから余計に読みやすいのだろうと高を括っていた。
「馬鹿と天才は紙一重」とはよく言ったものだ。
僕ももっと馬鹿になったら、再度この本に挑戦しようと思う。
「海馬」
海馬-脳は疲れない
「海馬」をめぐる、脳科学者・池谷裕二とコピーライター糸井重里との対談集。
扱ってるテーマが「脳」であるから取っ付きにくいと思われるかも知れないが、
とても読みやすい内容となっている。
この本には、脳に関する目から鱗の情報が沢山詰まっている。
本書より、その一部を抜粋。
・三十歳を過ぎてから頭はよくなる
あらゆる発見やクリエイティブのもとである「あるものとあるものとの間に繋がりを感じる能力」は三十歳を超えた時から飛躍的に伸びる。・脳は疲れない
脳はいつでも元気いっぱいで全然疲れない。「脳が疲れたなぁ」と思わず言いたくなる時でも、実際疲れているのは「目」である。・脳の成長は非常に早い
実際の体験を通して物事に上達して行く事は想像以上に簡単に達成出来る。何故なら、実践するたびにできていく回路は「二の何乗」という形で増えていくから。・脳は分からない事があると嘘をつく
脳は理不尽な事があるともっとも合理的な方法で判断をする。例えば、仮に海馬を失うと、脳は欠けた記憶につじつまを合わせるように、自我を保とうとして延々と作り話を作り上げる。・脳に逆らう事がクリエイティブ
刺激を求めているけれど、同時にいつでも安定した見方をしたがるのが、脳。創造的な事をしたいと思っている人は、画一的な見方をしたがる脳に対して、挑戦をしていかなければならない。
他にも「センスは学べる」、「失恋や失敗が人を賢くする」、「生命の危機は脳を働かせる」、などなど沢山の驚きの事実がある。
この本で知った情報は、その全てが科学的根拠に裏付けられた「事実」である。
そしてその「事実」は誰もが持つ「脳」に関する事。
つまり選ばれた人や、運の良い人だけと言うのでは無く、
誰しもが素晴らしい可能性を持っているって事になる。
これって凄い希望の持てる話だ。
前向きな気持ちになれる。
「自分の脳はまだまだ賢くなる。バリバリ脳みそ使っちゃうよ」
ってやる気が出てくる。
また、脳の働きを知る事で、より効率的な使い方を知る事が出来る。
何だかんだ言って、考える事も感じる事も全て脳なのだから、
それを知ってるだけで今後の生き方が随分変わってくると思う。
三十過ぎてからから脳の働きがよくなるのなら、
「いやー、歳だから」
なんて事も言えなくなるね。
「男は30から」
とはよく言ったもんだ。
僕のピークもこれからだ。
「いま、殺りにゆきます」
いま、殺りにゆきます
ずーっとミステリーばかり読んでたので、
ちょっとジャンルを変えてみた。
今回はホラーに手を出してみた。
この「いま、殺りにゆきます」は実話恐怖短編集。
一話一話読む度にブルーになる。
でも恐いもの見たさで、
後一話だけと思ってるうちに結局全部読んでしまう。
そして全部読み終わった後に残るのは絶望感。
それと軽い人間不信。
ある意味、幽霊などの霊的なものより壊れた人間の狂気の方が恐ろしい。
何を考えてるのか分からない。何をされるのか分からない。
相手の思考が全く理解出来ない事は本当に恐ろしい事だと思う。
ただ、同じ人間でありながら何故そうなってしまったのか?
そういう部分には少なからず興味はある。
しかし、この話が実話であるとするならば、
表に出ないだけで狂気に満ちた世界はすぐ近くにあるんだなー、と思う。
僕はそういう被害に遭ってないだけラッキーだな。
…と思ったら、
過去に一度不条理な暴力を受けた事があったっけ。
やっぱ危険な世界はすぐ近くにあるんだな。
ちなみにこの本、
ホラー映画を観て、夜一人でトイレに行けない人は読まない方が良い。
特に一人暮らしの女性には勧めません。
引っ越しを考える事になったとしても、
僕は引っ越し代は持ちません。
「半落ち」
半落ち
読みたいと思っていて読まずにいた本は、
結局後になっても読む事は無い。
僕はそういうのが多い。
この「半落ち」もそんな本の一つ。
ようやく手にした。
ベストセラーにもなったので、
読んだ人も多いのではないかと思う。
現職警察官・梶が、アルツハイマーの妻を殺害し自首してきた。
動機も経過も素直に明かすのだが、殺害から自首までの二日間の行動を語るのだけは頑に拒む。
要はその「空白の二日間」こそがこの話の最大のミステリーなのだが、
見事に最後の最後まで引っ張ってくれた。
梶の人柄が良いだけに、そこまで隠し通そうとする理由が分からないのが、
その謎に更に拍車をかける。
謎の真相は賛否両論だと思うけど、僕はこの答えに納得した。
また、この話では視点が、警察官、検察官、記者、弁護士、裁判官、刑務官と次々と変わって行くのだが、一人一人の心理描写がよく出来てると思う。
ミステリーはとにかく謎の答えが気になるので、
一度読み始めたら最後まで読み切ってしまう。
そんな訳で気付いたら、ミステリーばかり読んでる。
別にミステリーにこだわりがある訳でもないので、
次は違ったジャンルの本でも読もうかと思う。
言葉では伝えられないもの
出現する未来
この本は難しい。脳みそフル回転しても理解しにくい。
だけど、僕が常日頃感じてる事と、
この本で説いてるU理論は似てると思う。
僕も完全に理解してないので上手く説明は出来ないけど、
この理論は禅の教えに近い。
僕は禅、と言うか瞑想に注目している。
そこで禅と瞑想の事、僕が感じてる事を書こうとしたのだが、
全くもって上手く書けない。
そもそもそれについて綴れるだけの知識も持ち合わせてないし。
書いては消し、書いては消し。
もう今回の記事は無かった事にしようともしたのだが、
現状の自分の考えを記録する為にも何とか書いてみた。
以下、まとまりがないけどそれも今の気持ちか…。
最近ではハリウッドのヨガブームを皮切りに
瞑想も耳にする事が多くなった。
だが、そのずっと前から過去の偉人や、有名スポーツ選手、科学者、実業家達は
禅・瞑想を実践していた。
そもそも僕がヨガをやろうと思ったきっかけは、瞑想から。
ただ、巷に溢れる「瞑想や潜在意識を活用して成功する。」
と言った類の考え方と僕の考え方は一線を画している。
出世や顕示欲、地位、名誉、物欲などを伴った成功の為に
その力を活用するのは誤りだと思う。
もちろん全ての人の成功が個人的な欲を満たす事を意味してるとは思ってない。
瞑想を通して成功した人達は、
成功の目的が社会貢献、文化の発展、環境保護など
個人的な欲以外にあったのだと思っている。
個では無く全体に意識を向ける事が大切だと思う。
また、瞑想で何を感じられるかも僕はまだ知らない。
実際、「それ」を体験した人達も、
その表現は人それぞれで共通の言葉では伝えられないのだと思う。
伝えるものでなくて、感じるもの。
だから瞑想セミナーとかも間違ってるのだと思う。
なので僕は変な宗教も信仰もないので、その点は御心配なく。
自分と世界の繋がりを感じる事。
自分の生き方の芯はここにあると思う。
そう簡単に理解できない部分だと思う。
だけど長い時間かけて少しずつそれを感じて行こうと思っている。
第三の時効
第三の時効
三人の刑事がメインの警察小説。
「青鬼」の朽木。「冷血」の楠見。「天才」の村瀬。
三者三様の捜査方法で次々と難事件を解決して行く。
そして三人が三人とも、他の二人をライバル視している。
もうこの設定だけで僕のツボです。
肝心の内容の方も引き込まれて一気に読めてしまう。
とにかく面白い!
舞台は同じものの、一話完結の短編集なので、
初めて警察小説を読むには良いかも。
続編が出るのなら、それも是非読みたいと思う。
暗いところで待ち合わせ
「警察に追われている男が目の見えない女性の家にだまって勝手に隠れ潜んでしまう」
と言う内容。(本書より)
その言葉だけ聞くと、
サスペンスかホラーなのかと思う。
しかも作者が乙一なので尚更そう思う。
でもそうでは無い。
光を失って闇に生きる盲目の女性と、
社会に適応できず心に闇を抱える青年。
その二人の闇にポッと小さな灯がともる、
そんな心温まるストーリー。
ジャンルはラブストーリーになるのかな?
だから女性でも安心して読める内容。
グロくてダークな話の乙一も好きだが、
こういう繊細で優しい話の乙一も好きだな。
ちなみに前者を黒乙一、後者を白乙一って言うらしい。
昨日、友達が言ってた。
「へ〜」である。
手紙
手紙
読み終えたのは結構前だけど、
東京タワー以来感動した作品だったので投稿しとく。
この作品は、犯罪の被害者の家族ではなく、
加害者の家族に焦点を当てている。
世間一般のニュースなどでは
被害者の家族の方ばかり焦点を当てられるが、
同じく加害者にも家族がいるのだ。
この作品を読むと、
加害者の家族もまた被害者なのだと思う。
犯罪に走った原因に家族が関与してるケースもあるので、
一概には言えないが…。
犯罪を犯したのは、あくまで身内であって
その人本人では無い。
頭では分かっていても、
どう接したら良いのか分からない。
まるで別の人種のように戸惑ってしまう。
今までそういう人に接した事が無いのだから、当然である。
そう言った部分がリアルに描かれている。
あからさまに蔑むのではなく、一つの壁を隔てた付き合い。
そっちの方がより残酷な気もする。
前にテレビの特番で
加害者の父親にインタビューをしたものがあった。
彼は事件後、職を追われ、
幾つもの場所を転々としながら
今は息子の事を隠しながら細々と暮らしていると話していた。
身内に犯罪者を持つ人が、
世の中にはどれ程多くいるのだろうか?
そしてその中のどれだけの人が
その事実を隠して生活しているのだろうか?
犯罪は非常に多くの人達を苦しめる。
いろいろと考えさせられる作品だ。
それでもこの作品が感動するのは、
弟を思う一途な想いが最後まで失われないからだろう。
東野圭吾
変身
「好きな作家は?」
と聞かれても一年前は何も答えられなかった。
だが、映画を沢山観てると好きな監督ができるように、
最近は本をよく読むようになったからか
好きな作家が何人か出来た。
そして今はまってるのが東野圭吾。
「変身」を皮切りに、「ゲームの名は誘拐
」、「宿命
」、「どちらかが彼女を殺した
」と、続けて読み、
今は「手紙」を読んでる。
詳しくはまだ理解してないが、
作者によって表現の仕方は様々だと思う。
同じテーマの文章を書かせても、
その仕上がりは千差万別なのだろう。
ストーリーも然る事ながら、
その表現手法も好みが別れるポイントなのだろうか。
んー、まだその辺はよく分からない。
ただ、東野圭吾の文章とストーリーは
僕を惹き付ける。
だから好きだと思うし、
もっとこの人の作品を読んでみたいと思う。
後々分かった事だが、
この世界ではかなりの有名人らしい。
映画化された作品は幾つもあるし、
賞も何度か受賞してるようで。
僕はここ最近まで全く知らなかったです…。
とにかく作品も数多い。
だけど、好物の松坂牛を毎日食べたら飽きるように、
続けて読みすぎると飽きる可能性もあるので
今読んでる「手紙」が終わったら、
別の著者の作品を読もうかと思ってる。
以下読んだ作品のレビュー
変身
初めて読んだ東野圭吾の作品。
主人公が絵を描く部分や、
変貌していくダークな性格が昔の自分に似てて
(他人を冷ややかな目で見るとこや冷めたとこ…)
かなり自己投影できた。
どんどん破滅の道に向かい、それがまた救いのない部分も良い。
ゲームの名は誘拐
サスペンス。
誘拐をゲームとして捉え、
誘拐犯と娘を誘拐された父親との頭脳戦が面白い。
また最後のオチは気持ち良くはめてくれた。
宿命
謎解きのサスペンスもあるのだが、
「運命」に焦点を当てた作品だと思う。
何故かよく巡り会う、何故か気になる人。
そういう人とは意外な所で繋がってたりする。
「運命のイタズラ」的な内容。
オチも良いが、最後の締めも良い。
どちらかが彼女を殺した
こういう作品は、「本格ミステリー」と言うのだろうか。
その辺のジャンル分けはよく分からないけど、
前編を通して犯人探しに焦点が絞られてる。
で、この作品。
結局最後まで犯人は明かさない。
物語の中では犯人は分かった事になるのだが、
その名前を作品中で明かす事はない。
「読者で答えを見つけて欲しい」
そういう意図が込められている。
自分で推理した後は、ネットで答え合わせしました。
カシコギ
カシコギ
以前出口のない海で書いた言葉はこの作品の引用である事を知り、
前々から読んでみたいと思ってた。
ネットのレビューを読んでも評判がよく、
感動するらしいので期待して読んでみた。
なのだが、
んー、なんか違う…。
確かに親子の強い愛情は感じるし、
その絆は感動に値するのだけど
個人的にはどうも納得できない部分があった。
それが「自己犠牲」と言う部分。
この作品で父親は自分の息子を救おうと
自分を犠牲にしてまで尽くすのだが、
自己犠牲ってエゴなのではないかと僕は思う。
「その人が救われるなら」と自分を捧げた人は満足かもしれないが、
救われた方は、誰かを傷つけたと言う重荷を背負う。
例えば臓器移植なんかは、
提供した方にも何らかの障害が出る可能性がある。
そうなった場合、提供された方は非常に心苦しくなるのでは?
自分を犠牲にしても救いたいと思うのと同様に、
相手も誰かを傷つけたてまで助かりたく無いと想ってるかも知れない。
確かに人を救おうとする行為は素晴らしいが、
それしか選択肢がない場合もあると思うが、
共に助かる道が最善な道なのではないのだろうか?
この父親には別の選択肢もあったと思っている。
なので僕はそこまで感動できなかった。
まあ、僕は冷めた所があるので、
大概の人は感動するのではないかと思います。
ラッシュライフ
伊坂幸太郎作品、これで3つ目。
四人の人物を中心とした群像劇。
全く共通点のない人達の人生が、
時に交わり関わり互いに影響を及ぼして、
そしてまたそれぞれの人生に戻って行く。
話の場面が次々に切り替わり、
またその場面毎の時間軸もずれてるので頭を使う。
それぞれの話でリンクしてる部分もあり、
間を空けてしまうと多分気付かずに見落としてしまうかも。
でも展開が面白くて一気に読んでしまったのでその心配もなかった。
誰もが人生という物語の主人公であり、
誰かの物語に主要な人物、または脇役として登場している。
そして時に微少に、時に多大に影響し合っている。
こういう人生論はよく耳にするけど、
まさにそれを感じさせてくれる作品。
伊坂幸太郎はこの作品の中だけでなく、
他の作品と作品でもリンクしている。
前に読んだ「重力ピエロ」の登場人物が今作では
主要人物として登場してた。
作品同士のリンクで僕が思い浮かべるのはスティーブン・キング。
彼は架空の街を作り上げ、そこで起こる事件を幾つも作品としてる。
だからスタンド・バイ・ミーとショーシャンクは同じ街が舞台だし、
ショーシャンク刑務所は他の作品でも頻繁に出てくる。
ミザリーの小説家が他作品で、有名な小説家として名が挙げられたり。
こうやって一つの場面で幾つも作品が生まれると、
その世界をよりリアルに感じられるし、
物語同士のリンクを発見するのもちょっとした喜びになる。
こういう世界観作りは好きだな。
スティーブン・キングの作品同士のリンクに関しては
半分くらい請け売りだけど、
そのうち自分の目で確認したいと思う。
博士の愛した数式
博士と家政婦とその息子。
この三人の作る雰囲気がとても温かい。
一生を数字捧げた博士。
世間一般的に見れば奇人・変人である。
でもそういう人ほど純粋で正直なのだと思う。
だから博士をよく知る人は段々とその人柄に惹かれて行くのだろう。
博士が数字に魅せられる気持ちも分かる。
一見無秩序に見える自然法則も秩序の上に成り立ってる。
やはり神秘性を感じる。
「神のノート」とは上手い表現だ。
(自然界の黄金比はダヴィンチ・コードでも出てくる)
博士のような人が学校の先生だったら、
もっと数学に取り組む生徒が増えるのでないかと思う。
ゆとり教育と言うけど、
そのゆとりを興味を持たせる方向に使って欲しいと思う。
でないと将来の日本が心配だ。
周知の事実だが、この作品は映画化されてる。
メインキャストは寺尾聡、深津絵里。
是非映像で見てみたい。
いわゆるA級戦犯
この時期になると、靖国神社やA級戦犯などをよくメディアで目にする。
A級戦犯とは戦争により平和を乱した者であり、
法により裁かれた犯罪者。
そしてBC級よりも罪の重いものがA級戦犯。
…そう思ってた。
学校で学んだ事は一体何だったのだろうか?
僕は何も知っていなかったのだと気付き愕然とした。
学生の頃は、”我、関せず”で歴史も社会情勢にも
全く興味がなかった。
まさに自分さえよければ、の感覚。
社会も英語も嫌いで、それが理系を選んだ一つの理由。
なので結局のところモノを知らずにここまで来てしまったが、
それが今では逆に多くの事を知りたいと言う欲求に変わり
この本を手に取る事となった。
世の中には正しいと思っていても、
真実と異なる事はたくさんあると思う。
もっと多くの真実を知りたいと思った。
そして情報の取捨選択の出来る目を養いたいと思う。
出口のない海
連日ニュースを賑わすイスラエルとレバノンの抗争も、
世界30カ国の37ヶ所で戦争が起きてる事実も
どこか違う世界の気がした。
今の日本があまりに平和だから。
でも今からたった60年近い昔に
確かにこの国でも戦争があり、
死がすぐそこにある、そんな時代があった。
喜んで自ら国の為に命を落とせる事に
今まで理解できずにいたけど、
その気持ちが少し分かった気がした。
たまたま耳にした言葉が
偶然にもこの作品と重なった。
「あなたが空しく生きた今日は、 昨日死んでいった者が、
あれほど生きたいと願った明日。 」
ZOO<2>
前回のZOO<1>を読んだ時に
コメントでZOO<2>も面白いと聞いたので
早速読んでみた。
今のところ乙一の作品はどれも好き。
ダークなんだけど、
後味が悪くないんだよね。
しかし乙一は発想力が豊かだと思う。
このZOOにしろ、一話毎の内容が全然異なる。
ミステリー、ホラーあり、ちょっと切なさあり、
シュールさもありで一言でこんな本とは説明しにくい。
あ、でも殆どの話で必ず人が死ぬ(もしくは死んでる)。
だから僕の中の乙一のイメージは黒。
でも漆黒の闇のような黒ではなく、
見とれるような黒かな。
ちなみにZOO<2>のお気に入りは、
「冷たい森の白い家」と「Closet』。
重力ピエロ
以前、友達から伊坂 幸太郎の「アヒルと鴨のコインロッカー」を借りて、
面白かったので同著者の「重力ピエロ」を読んでみた。
どこにでもありそうだけど、
どこにでもない家族の話。
まだ二作しか読んでないが
伊坂 幸太郎の作品には魅力的な人物が登場する。
今作の家族も一人一人が魅力的で、
中でも一際異彩を放ってるのは弟の春だと思う。
だけど僕は春よりも父親に惹かれた。
素朴だけど内に強さを秘めて愛に溢れた人。
かっこいいと思った。
偉大だと思った。
家族・兄弟・絆・性・正義・社会・倫理、
とまあいろんな要素が見事に入り混じった物語だが、
僕はただ単純にこの父親に惚れた。
そんな人間になりたいと思った。
空中ブランコ
奥田英朗の「イン・ザ・プール」が出版された時、
装丁と帯のコメントに惹かれいつか読もうと思った。
そして先日、ようやく読む事となった。
丁度その時、
職場の仲間が奥田英朗の作品を読んでるのを知り、
自分が「イン・ザ・プール」を読んだ事を話したら
続編である「空中ブランコ」を貸してくれた。
この作品も一話完結なので、
だいたい一日一話のペースで読んだ。
「イン・ザ・プール」を読んでる時は、
「こんな医者ありえないだろう」と言う伊良部の常識外れな行動、発言に
おもしろおかしく読ませてもらった。
けど続編となり何度も伊良部の話を読んでるうちに、
少し飽きてしまった。
まあ、飽きたと言うよりは慣れてしまったのかな。
「もうこいつはどうしようもないやつだな。考えられない!」から、
「まあ、こいつならしょうがないか。」
へシフトした感じ。
あれ?これってつまり僕もいつの間にか伊良部のペースに
巻きこもれてしまったと言う事だろうか?
なんかこういう人間には勝てない気がする。
と言うかまともに勝負してはいけない気がする。
けど、実際に近くにいたらウザと思う事は間違いないが。
今、第三弾の「町長選挙」が書店に並んでるが、
これを読むのはしばらく保留かな。
変人は時々会うから面白い。
ちなみにこの三冊の装丁って、
必ず左上に赤ん坊がいるね。
こういう連続性っておもしろい。
GOTH 夜の章
前回のGOTH 僕の章から続けて、
前編であるGOTH 夜の章を読破した。
前編は全三話だが、
どれも一気に読み切ってしまった。
この作品は一人称の使い方が特徴的だと思う。
そう気付いておきながら、
「犬」は素直に騙されてしまった。
上手く引っ掛けられると気持ち良いものである。
ちなみに「暗黒系」の猟奇殺人が一番グロいと思う。
朝一からリアルに想像してしまった…。
後半を先に読んでしまったが、
一話完結なので特に気にならない。
前編の話と関係してるだろうと思われる部分もややあったが、
それはそれで前編を読んでる時に、
「ああ、ここでこのシーンが出てくるのか」
と言った感じで楽しめる。
過去に何かあったであろう雰囲気を匂わせといて、
読者はあれこれ想像を巡らせる。
そして最後の最後で実は過去にこんな事が…と告白。
丁度そんな感じである。
意外と後半を先に読んでしまうのも、
楽しみ方の一つかも知れない。
GOTH 僕の章
前回読んだZOOに引き続き
乙一作品を読んでみようと思い、
背表紙のコメントに惹かれて選んだのがGOTH。
これまたのめり込んでどんどん読み進めて行ったんだけど、
一向にコメントにあったような話は出てこない。
途中でようやく気付いたんだけど、
このGOTHは前・後と二冊あるらしい。
コメントが気に入ったのは前編の方で、
僕が実際に買ったのは後編の方。
嗚呼、勘違い…。
ただ、登場人物は同じなんだけど、
一話完結なので後編から読んでも問題なく楽しめる。
主人公の僕と森野夜のキャラに、
微妙な距離感が良い。
三話目の「声」は小説ならではのストーリだと思う。
映像では実現不可だろう。
後編を読んだら、前編も読まないと。
そういう訳で早速今日の帰りに買って来た。
ZOO
映画だとどんな作品を見ようかだいたい決める事ができるけど、
本に関しては疎いので取り敢えずぶらぶら回って決める事が多い。
なので店のオススメコーナーに陳列してある本や
装幀のデザインなどで選ぶ事が多い。
ZOOはオススメコーナーに置いてあり、
帯のコメントを読んで興味を惹かれた。
五つの短編集。
人間のダークな部分を書いたものから
心温まるものまでジャンルは色々。
僕はダークな部分が気になって買ったのだが…
一つ一つが丁度いい長さで
一気に読ませてくれる。
通勤電車の片道の時間が丁度一作品読めるくらい。
この作者の目の付けどころが面白いので
他の作品も読んでみようかと思う。
と言うかさっそく次の作品も買って来てしまった。
ダ・ヴィンチ・コード
ずっと前から読もうと思っており、
先週入院した機会に一気に読破した。
もう映画も公開するのだが、
歴史に隠されたミステリー等は好きなので、
じっくりと本で読みたいと思っていた。
内容はダ・ヴィンチの絵に隠されたメッセージ、
キリスト教の真実、秘密結社など
好物のネタばかり。
ストーリー自体も楽しめたが、
これらのネタの方がもっと楽しめた。
著者の新解釈が真実かどうかは分からない。
でも思考を巡らせてそれをあれこれと解釈するのは楽しい。
謎は謎のままだから楽しいのではないだろうか?
答えを知りたい気もするが、
知ってしまったらそこで知的欲求がストップしてしまう。
久々に好奇心をくすぐられた作品。
やっぱり現実のミステリーはおもしろい。
映画の方も公開したては混雑するので行きたくはないが
そのうち観に行くと思う。
東京タワー
友人の奨めで「東京タワー」を読んだ。
ボクとオカンと、そしてオトンとの生活を綴った、
ノンフィクション。
偶然にも最近見た映画、
「グッバイレーニン」のように
息子と母親がクローズアップされた内容。
只々、起こった出来事が余計な肉付けもされず、
淡々と綴られている。
故にリアルで共感され、胸を打たれた。
自分も息子であるから、
母親と息子の関係が痛いほどよく分かる。
そして、自分の母親もオカンのように
世話好きで人を持て成すのが好きである。
最近では身体も弱くなってきた。
母親の背中が小さく感じるようになった。
誰にでもいつかは訪れる悲しい現実。
恐くて、悲しくて泣けた。
もっと親孝行をしようと思った。
でも数日もすればまた、
どうしようもない息子に戻ってる。
いや、きっと親子とはそういうものなんだろう。
王の帰還
通勤時間にコツコツと読み進めて来た「指輪物語」もついに「王の帰還」に突入した。
クライマックスに向かうだけあって、この章が一番おもしろい。映画の方は時間や予算などの制約があるから仕方無いのだが、この章は特に映画より原作の方が好きだなー。
原作に忠実な映像も観てみたいと思う!
くすぶっていた熱がまた再燃してしまった。
二つの塔
「旅の仲間」から半月程経って、「二つの塔」を読み始めた。
原作を読んで気付いたのだが、映画は映画用に大分脚色されてるな、と。やはり見せる方に力が入ってるなと。
話の流れは映画も原作も同じだが、細かいとこは大分違う。そういう意味では再び楽しみながら読む事ができる。
14歳からの哲学
ある事柄に対して熟考する事は意外と楽しい。
この書は中学生ように書かれたものだろう。
巷にある哲学書とは違って、わかり易い。
答えを示してくれる訳ではないが(そもそも答えなんて無いのだが)、考えるきっかけを与えてくれる。









