昨年くらいから話題になってるケータイ小説。
ずっとスルーして来たが今回ネットで話題になってたので
「一度どんなものか知っておくのも大事だな」
と思い読んでみた。
多くの人が評価してる通り、
自分も正直最初のページを開いて
「え?こんなのが大賞?」
と首を傾げた。
しかしここで一度頭をリセットした。
偏見をなくしてちゃんと評価してみようと。
文体は改行が多く、独特のリズムだ。
だが、これはこれで新しいスタイルとして捉えればそれもアリだと思う。
特にケータイ小説は中高生辺りが中心だろう。
ケータイ世代の彼らにはこのスタイルがハマりやすいのかも知れない。
そして小説の内容なのだが、
頑張って読破しようとしたが2章まで読んで挫折した。
いや、最初はプロローグで挫折したのだが、
それでも頑張って2章まで行ったのだ。
どうにも先を読む気が起きない。
そこでこちらの現代語約を参考にさせてもらった。
こっちは最後まで読んだ。
で、感想なんだが
「こんなのが大賞?」
と再び思った。
リアリティが低いのだ。
現代語約を読んだ感想だから、そうじゃない部分もあるかも知れないが、
2章まではしっかりと原文を読んで思う意見だ。
例えばアキがトモに惹かれてく事に関してだが...
アキは今までに何人の男と付き合って、何十人の男とセックスしてるって設定だ。
それがトモと言う男だけに何故特別な感情を抱いたかが理解できない。
プレゼントの下りでも、そんなに特別な事なのか。
だとしたらアキが今まで付き合った男ってどんだけダメ男だったんだよって話だ。
また、トモはアキが元カノのカヨに似てるから惹かれたらしい。
けどアキとカヨは外見が似てるだけで性格は全然違う。
じゃあ何か?トモはカヨの外見が好きだったのか?
いや、そうじゃない。性格的な部分が好きだったと言ってる。
外見だけそっくりで中身はビッチな女。
そんな簡単に惹かれるものか?
もっと複雑な心境なんじゃないかと思う。
そんなこんなで突っ込みどころは満載だ。
でも自分は批評家じゃない。
これが大賞に選ばれたと言う事はそこにはそれなりの理由があるのだろう。
一番の理由としては、
メインターゲットである中高生にはこの程度の内容がウケが良いのだろう。
逆に一般人受けするような小説ではウケが悪いのだと思う。
だから自分らが理解できなくても当然なのだ。
でもこの小説を良いと言ってる中高生達には、
世の中の小説は全て同じような感じのものだと勘違いしないで欲しい。
帯のコメントを見て前々から気になってたのだが、
知人からのお薦めもあって読んでみた。
帯のコメントにも記載の通り、
最後でどんでん返しがある。
そう書かれると、注意深く読んでしまうのだが、
前半部分は淡い恋愛話だったので
伏線などそっちのけで読み入ってしまう。
もう淡い恋愛なんてしない歳だからな。
こういう話で想像膨らまして「そんな頃もあったな。」と遠い目をしてしまう。
そんな乙女チックになってる自分をイタイと思いながら、
最後まで読み切る。
で、最後の数行でこのストーリーの本質を知る。
なるほど、面白いなと。
まあ、トリック自体は難しいものではない。
よくよく考えれば分かる事。
ただ、自分はトリックに驚いたと言うよりも、
そのトリックによりストーリーの本質が分かった時に
ゾッとした。
すっかり騙されていたよ。
恋は盲目と言うけど。
怖いね。
複雑系
本のレビューを書くのは久々なのだけど、
別にずっと読んでなかった訳ではない。
この「複雑系」という大物をじっくりと亀のような歩みで、
時に睡魔と戦いながら一ヶ月近くかけて読んでた。
で、そのように真摯にこの本と向き合ったのだが、
全く頭に残ってない。
空っぽ。空虚。
久しぶりに”理解不能”という思考に陥った。
学生の頃テスト前に真面目に勉強したにも関わらず、
2点という最低点の記録を更新した「光学」くらい理解不能。
まあ、興味があるから読み出したのだけど、
興味を掻き立てられる部分も把握できないまま終わってしまった。
この本を紹介してくれた友人なんだけど、
いつもアホな事ばかり言ってる人で。
だから余計に読みやすいのだろうと高を括っていた。
「馬鹿と天才は紙一重」とはよく言ったものだ。
僕ももっと馬鹿になったら、再度この本に挑戦しようと思う。
海馬-脳は疲れない
「海馬」をめぐる、脳科学者・池谷裕二とコピーライター糸井重里との対談集。
扱ってるテーマが「脳」であるから取っ付きにくいと思われるかも知れないが、
とても読みやすい内容となっている。
この本には、脳に関する目から鱗の情報が沢山詰まっている。
本書より、その一部を抜粋。
・三十歳を過ぎてから頭はよくなる
あらゆる発見やクリエイティブのもとである「あるものとあるものとの間に繋がりを感じる能力」は三十歳を超えた時から飛躍的に伸びる。・脳は疲れない
脳はいつでも元気いっぱいで全然疲れない。「脳が疲れたなぁ」と思わず言いたくなる時でも、実際疲れているのは「目」である。・脳の成長は非常に早い
実際の体験を通して物事に上達して行く事は想像以上に簡単に達成出来る。何故なら、実践するたびにできていく回路は「二の何乗」という形で増えていくから。・脳は分からない事があると嘘をつく
脳は理不尽な事があるともっとも合理的な方法で判断をする。例えば、仮に海馬を失うと、脳は欠けた記憶につじつまを合わせるように、自我を保とうとして延々と作り話を作り上げる。・脳に逆らう事がクリエイティブ
刺激を求めているけれど、同時にいつでも安定した見方をしたがるのが、脳。創造的な事をしたいと思っている人は、画一的な見方をしたがる脳に対して、挑戦をしていかなければならない。
他にも「センスは学べる」、「失恋や失敗が人を賢くする」、「生命の危機は脳を働かせる」、などなど沢山の驚きの事実がある。
この本で知った情報は、その全てが科学的根拠に裏付けられた「事実」である。
そしてその「事実」は誰もが持つ「脳」に関する事。
つまり選ばれた人や、運の良い人だけと言うのでは無く、
誰しもが素晴らしい可能性を持っているって事になる。
これって凄い希望の持てる話だ。
前向きな気持ちになれる。
「自分の脳はまだまだ賢くなる。バリバリ脳みそ使っちゃうよ」
ってやる気が出てくる。
また、脳の働きを知る事で、より効率的な使い方を知る事が出来る。
何だかんだ言って、考える事も感じる事も全て脳なのだから、
それを知ってるだけで今後の生き方が随分変わってくると思う。
三十過ぎてからから脳の働きがよくなるのなら、
「いやー、歳だから」
なんて事も言えなくなるね。
「男は30から」
とはよく言ったもんだ。
僕のピークもこれからだ。
いま、殺りにゆきます
ずーっとミステリーばかり読んでたので、
ちょっとジャンルを変えてみた。
今回はホラーに手を出してみた。
この「いま、殺りにゆきます」は実話恐怖短編集。
一話一話読む度にブルーになる。
でも恐いもの見たさで、
後一話だけと思ってるうちに結局全部読んでしまう。
そして全部読み終わった後に残るのは絶望感。
それと軽い人間不信。
ある意味、幽霊などの霊的なものより壊れた人間の狂気の方が恐ろしい。
何を考えてるのか分からない。何をされるのか分からない。
相手の思考が全く理解出来ない事は本当に恐ろしい事だと思う。
ただ、同じ人間でありながら何故そうなってしまったのか?
そういう部分には少なからず興味はある。
しかし、この話が実話であるとするならば、
表に出ないだけで狂気に満ちた世界はすぐ近くにあるんだなー、と思う。
僕はそういう被害に遭ってないだけラッキーだな。
…と思ったら、
過去に一度不条理な暴力を受けた事があったっけ。
やっぱ危険な世界はすぐ近くにあるんだな。
ちなみにこの本、
ホラー映画を観て、夜一人でトイレに行けない人は読まない方が良い。
特に一人暮らしの女性には勧めません。
引っ越しを考える事になったとしても、
僕は引っ越し代は持ちません。
半落ち
読みたいと思っていて読まずにいた本は、
結局後になっても読む事は無い。
僕はそういうのが多い。
この「半落ち」もそんな本の一つ。
ようやく手にした。
ベストセラーにもなったので、
読んだ人も多いのではないかと思う。
現職警察官・梶が、アルツハイマーの妻を殺害し自首してきた。
動機も経過も素直に明かすのだが、殺害から自首までの二日間の行動を語るのだけは頑に拒む。
要はその「空白の二日間」こそがこの話の最大のミステリーなのだが、
見事に最後の最後まで引っ張ってくれた。
梶の人柄が良いだけに、そこまで隠し通そうとする理由が分からないのが、
その謎に更に拍車をかける。
謎の真相は賛否両論だと思うけど、僕はこの答えに納得した。
また、この話では視点が、警察官、検察官、記者、弁護士、裁判官、刑務官と次々と変わって行くのだが、一人一人の心理描写がよく出来てると思う。
ミステリーはとにかく謎の答えが気になるので、
一度読み始めたら最後まで読み切ってしまう。
そんな訳で気付いたら、ミステリーばかり読んでる。
別にミステリーにこだわりがある訳でもないので、
次は違ったジャンルの本でも読もうかと思う。
出現する未来
この本は難しい。脳みそフル回転しても理解しにくい。
だけど、僕が常日頃感じてる事と、
この本で説いてるU理論は似てると思う。
僕も完全に理解してないので上手く説明は出来ないけど、
この理論は禅の教えに近い。
僕は禅、と言うか瞑想に注目している。
そこで禅と瞑想の事、僕が感じてる事を書こうとしたのだが、
全くもって上手く書けない。
そもそもそれについて綴れるだけの知識も持ち合わせてないし。
書いては消し、書いては消し。
もう今回の記事は無かった事にしようともしたのだが、
現状の自分の考えを記録する為にも何とか書いてみた。
以下、まとまりがないけどそれも今の気持ちか…。
最近ではハリウッドのヨガブームを皮切りに
瞑想も耳にする事が多くなった。
だが、そのずっと前から過去の偉人や、有名スポーツ選手、科学者、実業家達は
禅・瞑想を実践していた。
そもそも僕がヨガをやろうと思ったきっかけは、瞑想から。
ただ、巷に溢れる「瞑想や潜在意識を活用して成功する。」
と言った類の考え方と僕の考え方は一線を画している。
出世や顕示欲、地位、名誉、物欲などを伴った成功の為に
その力を活用するのは誤りだと思う。
もちろん全ての人の成功が個人的な欲を満たす事を意味してるとは思ってない。
瞑想を通して成功した人達は、
成功の目的が社会貢献、文化の発展、環境保護など
個人的な欲以外にあったのだと思っている。
個では無く全体に意識を向ける事が大切だと思う。
また、瞑想で何を感じられるかも僕はまだ知らない。
実際、「それ」を体験した人達も、
その表現は人それぞれで共通の言葉では伝えられないのだと思う。
伝えるものでなくて、感じるもの。
だから瞑想セミナーとかも間違ってるのだと思う。
なので僕は変な宗教も信仰もないので、その点は御心配なく。
自分と世界の繋がりを感じる事。
自分の生き方の芯はここにあると思う。
そう簡単に理解できない部分だと思う。
だけど長い時間かけて少しずつそれを感じて行こうと思っている。
第三の時効
三人の刑事がメインの警察小説。
「青鬼」の朽木。「冷血」の楠見。「天才」の村瀬。
三者三様の捜査方法で次々と難事件を解決して行く。
そして三人が三人とも、他の二人をライバル視している。
もうこの設定だけで僕のツボです。
肝心の内容の方も引き込まれて一気に読めてしまう。
とにかく面白い!
舞台は同じものの、一話完結の短編集なので、
初めて警察小説を読むには良いかも。
続編が出るのなら、それも是非読みたいと思う。
「警察に追われている男が目の見えない女性の家にだまって勝手に隠れ潜んでしまう」
と言う内容。(本書より)
その言葉だけ聞くと、
サスペンスかホラーなのかと思う。
しかも作者が乙一なので尚更そう思う。
でもそうでは無い。
光を失って闇に生きる盲目の女性と、
社会に適応できず心に闇を抱える青年。
その二人の闇にポッと小さな灯がともる、
そんな心温まるストーリー。
ジャンルはラブストーリーになるのかな?
だから女性でも安心して読める内容。
グロくてダークな話の乙一も好きだが、
こういう繊細で優しい話の乙一も好きだな。
ちなみに前者を黒乙一、後者を白乙一って言うらしい。
昨日、友達が言ってた。
「へ〜」である。
手紙
読み終えたのは結構前だけど、
東京タワー以来感動した作品だったので投稿しとく。
この作品は、犯罪の被害者の家族ではなく、
加害者の家族に焦点を当てている。
世間一般のニュースなどでは
被害者の家族の方ばかり焦点を当てられるが、
同じく加害者にも家族がいるのだ。
この作品を読むと、
加害者の家族もまた被害者なのだと思う。
犯罪に走った原因に家族が関与してるケースもあるので、
一概には言えないが…。
犯罪を犯したのは、あくまで身内であって
その人本人では無い。
頭では分かっていても、
どう接したら良いのか分からない。
まるで別の人種のように戸惑ってしまう。
今までそういう人に接した事が無いのだから、当然である。
そう言った部分がリアルに描かれている。
あからさまに蔑むのではなく、一つの壁を隔てた付き合い。
そっちの方がより残酷な気もする。
前にテレビの特番で
加害者の父親にインタビューをしたものがあった。
彼は事件後、職を追われ、
幾つもの場所を転々としながら
今は息子の事を隠しながら細々と暮らしていると話していた。
身内に犯罪者を持つ人が、
世の中にはどれ程多くいるのだろうか?
そしてその中のどれだけの人が
その事実を隠して生活しているのだろうか?
犯罪は非常に多くの人達を苦しめる。
いろいろと考えさせられる作品だ。
それでもこの作品が感動するのは、
弟を思う一途な想いが最後まで失われないからだろう。
変身
「好きな作家は?」
と聞かれても一年前は何も答えられなかった。
だが、映画を沢山観てると好きな監督ができるように、
最近は本をよく読むようになったからか
好きな作家が何人か出来た。
そして今はまってるのが東野圭吾。
「変身」を皮切りに、「ゲームの名は誘拐
」、「宿命
」、「どちらかが彼女を殺した
」と、続けて読み、
今は「手紙」を読んでる。
詳しくはまだ理解してないが、
作者によって表現の仕方は様々だと思う。
同じテーマの文章を書かせても、
その仕上がりは千差万別なのだろう。
ストーリーも然る事ながら、
その表現手法も好みが別れるポイントなのだろうか。
んー、まだその辺はよく分からない。
ただ、東野圭吾の文章とストーリーは
僕を惹き付ける。
だから好きだと思うし、
もっとこの人の作品を読んでみたいと思う。
後々分かった事だが、
この世界ではかなりの有名人らしい。
映画化された作品は幾つもあるし、
賞も何度か受賞してるようで。
僕はここ最近まで全く知らなかったです…。
とにかく作品も数多い。
だけど、好物の松坂牛を毎日食べたら飽きるように、
続けて読みすぎると飽きる可能性もあるので
今読んでる「手紙」が終わったら、
別の著者の作品を読もうかと思ってる。
以下読んだ作品のレビュー
変身
初めて読んだ東野圭吾の作品。
主人公が絵を描く部分や、
変貌していくダークな性格が昔の自分に似てて
(他人を冷ややかな目で見るとこや冷めたとこ…)
かなり自己投影できた。
どんどん破滅の道に向かい、それがまた救いのない部分も良い。
ゲームの名は誘拐
サスペンス。
誘拐をゲームとして捉え、
誘拐犯と娘を誘拐された父親との頭脳戦が面白い。
また最後のオチは気持ち良くはめてくれた。
宿命
謎解きのサスペンスもあるのだが、
「運命」に焦点を当てた作品だと思う。
何故かよく巡り会う、何故か気になる人。
そういう人とは意外な所で繋がってたりする。
「運命のイタズラ」的な内容。
オチも良いが、最後の締めも良い。
どちらかが彼女を殺した
こういう作品は、「本格ミステリー」と言うのだろうか。
その辺のジャンル分けはよく分からないけど、
前編を通して犯人探しに焦点が絞られてる。
で、この作品。
結局最後まで犯人は明かさない。
物語の中では犯人は分かった事になるのだが、
その名前を作品中で明かす事はない。
「読者で答えを見つけて欲しい」
そういう意図が込められている。
自分で推理した後は、ネットで答え合わせしました。
カシコギ
以前出口のない海で書いた言葉はこの作品の引用である事を知り、
前々から読んでみたいと思ってた。
ネットのレビューを読んでも評判がよく、
感動するらしいので期待して読んでみた。
なのだが、
んー、なんか違う…。
確かに親子の強い愛情は感じるし、
その絆は感動に値するのだけど
個人的にはどうも納得できない部分があった。
それが「自己犠牲」と言う部分。
この作品で父親は自分の息子を救おうと
自分を犠牲にしてまで尽くすのだが、
自己犠牲ってエゴなのではないかと僕は思う。
「その人が救われるなら」と自分を捧げた人は満足かもしれないが、
救われた方は、誰かを傷つけたと言う重荷を背負う。
例えば臓器移植なんかは、
提供した方にも何らかの障害が出る可能性がある。
そうなった場合、提供された方は非常に心苦しくなるのでは?
自分を犠牲にしても救いたいと思うのと同様に、
相手も誰かを傷つけたてまで助かりたく無いと想ってるかも知れない。
確かに人を救おうとする行為は素晴らしいが、
それしか選択肢がない場合もあると思うが、
共に助かる道が最善な道なのではないのだろうか?
この父親には別の選択肢もあったと思っている。
なので僕はそこまで感動できなかった。
まあ、僕は冷めた所があるので、
大概の人は感動するのではないかと思います。
伊坂幸太郎作品、これで3つ目。
四人の人物を中心とした群像劇。
全く共通点のない人達の人生が、
時に交わり関わり互いに影響を及ぼして、
そしてまたそれぞれの人生に戻って行く。
話の場面が次々に切り替わり、
またその場面毎の時間軸もずれてるので頭を使う。
それぞれの話でリンクしてる部分もあり、
間を空けてしまうと多分気付かずに見落としてしまうかも。
でも展開が面白くて一気に読んでしまったのでその心配もなかった。
誰もが人生という物語の主人公であり、
誰かの物語に主要な人物、または脇役として登場している。
そして時に微少に、時に多大に影響し合っている。
こういう人生論はよく耳にするけど、
まさにそれを感じさせてくれる作品。
伊坂幸太郎はこの作品の中だけでなく、
他の作品と作品でもリンクしている。
前に読んだ「重力ピエロ」の登場人物が今作では
主要人物として登場してた。
作品同士のリンクで僕が思い浮かべるのはスティーブン・キング。
彼は架空の街を作り上げ、そこで起こる事件を幾つも作品としてる。
だからスタンド・バイ・ミーとショーシャンクは同じ街が舞台だし、
ショーシャンク刑務所は他の作品でも頻繁に出てくる。
ミザリーの小説家が他作品で、有名な小説家として名が挙げられたり。
こうやって一つの場面で幾つも作品が生まれると、
その世界をよりリアルに感じられるし、
物語同士のリンクを発見するのもちょっとした喜びになる。
こういう世界観作りは好きだな。
スティーブン・キングの作品同士のリンクに関しては
半分くらい請け売りだけど、
そのうち自分の目で確認したいと思う。
博士と家政婦とその息子。
この三人の作る雰囲気がとても温かい。
一生を数字捧げた博士。
世間一般的に見れば奇人・変人である。
でもそういう人ほど純粋で正直なのだと思う。
だから博士をよく知る人は段々とその人柄に惹かれて行くのだろう。
博士が数字に魅せられる気持ちも分かる。
一見無秩序に見える自然法則も秩序の上に成り立ってる。
やはり神秘性を感じる。
「神のノート」とは上手い表現だ。
(自然界の黄金比はダヴィンチ・コードでも出てくる)
博士のような人が学校の先生だったら、
もっと数学に取り組む生徒が増えるのでないかと思う。
ゆとり教育と言うけど、
そのゆとりを興味を持たせる方向に使って欲しいと思う。
でないと将来の日本が心配だ。
周知の事実だが、この作品は映画化されてる。
メインキャストは寺尾聡、深津絵里。
是非映像で見てみたい。
この時期になると、靖国神社やA級戦犯などをよくメディアで目にする。
A級戦犯とは戦争により平和を乱した者であり、
法により裁かれた犯罪者。
そしてBC級よりも罪の重いものがA級戦犯。
…そう思ってた。
学校で学んだ事は一体何だったのだろうか?
僕は何も知っていなかったのだと気付き愕然とした。
学生の頃は、”我、関せず”で歴史も社会情勢にも
全く興味がなかった。
まさに自分さえよければ、の感覚。
社会も英語も嫌いで、それが理系を選んだ一つの理由。
なので結局のところモノを知らずにここまで来てしまったが、
それが今では逆に多くの事を知りたいと言う欲求に変わり
この本を手に取る事となった。
世の中には正しいと思っていても、
真実と異なる事はたくさんあると思う。
もっと多くの真実を知りたいと思った。
そして情報の取捨選択の出来る目を養いたいと思う。
連日ニュースを賑わすイスラエルとレバノンの抗争も、
世界30カ国の37ヶ所で戦争が起きてる事実も
どこか違う世界の気がした。
今の日本があまりに平和だから。
でも今からたった60年近い昔に
確かにこの国でも戦争があり、
死がすぐそこにある、そんな時代があった。
喜んで自ら国の為に命を落とせる事に
今まで理解できずにいたけど、
その気持ちが少し分かった気がした。
たまたま耳にした言葉が
偶然にもこの作品と重なった。
「あなたが空しく生きた今日は、 昨日死んでいった者が、
あれほど生きたいと願った明日。 」
前回のZOO<1>を読んだ時に
コメントでZOO<2>も面白いと聞いたので
早速読んでみた。
今のところ乙一の作品はどれも好き。
ダークなんだけど、
後味が悪くないんだよね。
しかし乙一は発想力が豊かだと思う。
このZOOにしろ、一話毎の内容が全然異なる。
ミステリー、ホラーあり、ちょっと切なさあり、
シュールさもありで一言でこんな本とは説明しにくい。
あ、でも殆どの話で必ず人が死ぬ(もしくは死んでる)。
だから僕の中の乙一のイメージは黒。
でも漆黒の闇のような黒ではなく、
見とれるような黒かな。
ちなみにZOO<2>のお気に入りは、
「冷たい森の白い家」と「Closet』。
以前、友達から伊坂 幸太郎の「アヒルと鴨のコインロッカー」を借りて、
面白かったので同著者の「重力ピエロ」を読んでみた。
どこにでもありそうだけど、
どこにでもない家族の話。
まだ二作しか読んでないが
伊坂 幸太郎の作品には魅力的な人物が登場する。
今作の家族も一人一人が魅力的で、
中でも一際異彩を放ってるのは弟の春だと思う。
だけど僕は春よりも父親に惹かれた。
素朴だけど内に強さを秘めて愛に溢れた人。
かっこいいと思った。
偉大だと思った。
家族・兄弟・絆・性・正義・社会・倫理、
とまあいろんな要素が見事に入り混じった物語だが、
僕はただ単純にこの父親に惚れた。
そんな人間になりたいと思った。
奥田英朗の「イン・ザ・プール」が出版された時、
装丁と帯のコメントに惹かれいつか読もうと思った。
そして先日、ようやく読む事となった。
丁度その時、
職場の仲間が奥田英朗の作品を読んでるのを知り、
自分が「イン・ザ・プール」を読んだ事を話したら
続編である「空中ブランコ」を貸してくれた。
この作品も一話完結なので、
だいたい一日一話のペースで読んだ。
「イン・ザ・プール」を読んでる時は、
「こんな医者ありえないだろう」と言う伊良部の常識外れな行動、発言に
おもしろおかしく読ませてもらった。
けど続編となり何度も伊良部の話を読んでるうちに、
少し飽きてしまった。
まあ、飽きたと言うよりは慣れてしまったのかな。
「もうこいつはどうしようもないやつだな。考えられない!」から、
「まあ、こいつならしょうがないか。」
へシフトした感じ。
あれ?これってつまり僕もいつの間にか伊良部のペースに
巻きこもれてしまったと言う事だろうか?
なんかこういう人間には勝てない気がする。
と言うかまともに勝負してはいけない気がする。
けど、実際に近くにいたらウザと思う事は間違いないが。
今、第三弾の「町長選挙」が書店に並んでるが、
これを読むのはしばらく保留かな。
変人は時々会うから面白い。
ちなみにこの三冊の装丁って、
必ず左上に赤ん坊がいるね。
こういう連続性っておもしろい。
前回のGOTH 僕の章から続けて、
前編であるGOTH 夜の章を読破した。
前編は全三話だが、
どれも一気に読み切ってしまった。
この作品は一人称の使い方が特徴的だと思う。
そう気付いておきながら、
「犬」は素直に騙されてしまった。
上手く引っ掛けられると気持ち良いものである。
ちなみに「暗黒系」の猟奇殺人が一番グロいと思う。
朝一からリアルに想像してしまった…。
後半を先に読んでしまったが、
一話完結なので特に気にならない。
前編の話と関係してるだろうと思われる部分もややあったが、
それはそれで前編を読んでる時に、
「ああ、ここでこのシーンが出てくるのか」
と言った感じで楽しめる。
過去に何かあったであろう雰囲気を匂わせといて、
読者はあれこれ想像を巡らせる。
そして最後の最後で実は過去にこんな事が…と告白。
丁度そんな感じである。
意外と後半を先に読んでしまうのも、
楽しみ方の一つかも知れない。
前回読んだZOOに引き続き
乙一作品を読んでみようと思い、
背表紙のコメントに惹かれて選んだのがGOTH。
これまたのめり込んでどんどん読み進めて行ったんだけど、
一向にコメントにあったような話は出てこない。
途中でようやく気付いたんだけど、
このGOTHは前・後と二冊あるらしい。
コメントが気に入ったのは前編の方で、
僕が実際に買ったのは後編の方。
嗚呼、勘違い…。
ただ、登場人物は同じなんだけど、
一話完結なので後編から読んでも問題なく楽しめる。
主人公の僕と森野夜のキャラに、
微妙な距離感が良い。
三話目の「声」は小説ならではのストーリだと思う。
映像では実現不可だろう。
後編を読んだら、前編も読まないと。
そういう訳で早速今日の帰りに買って来た。
映画だとどんな作品を見ようかだいたい決める事ができるけど、
本に関しては疎いので取り敢えずぶらぶら回って決める事が多い。
なので店のオススメコーナーに陳列してある本や
装幀のデザインなどで選ぶ事が多い。
ZOOはオススメコーナーに置いてあり、
帯のコメントを読んで興味を惹かれた。
五つの短編集。
人間のダークな部分を書いたものから
心温まるものまでジャンルは色々。
僕はダークな部分が気になって買ったのだが…
一つ一つが丁度いい長さで
一気に読ませてくれる。
通勤電車の片道の時間が丁度一作品読めるくらい。
この作者の目の付けどころが面白いので
他の作品も読んでみようかと思う。
と言うかさっそく次の作品も買って来てしまった。
ずっと前から読もうと思っており、
先週入院した機会に一気に読破した。
もう映画も公開するのだが、
歴史に隠されたミステリー等は好きなので、
じっくりと本で読みたいと思っていた。
内容はダ・ヴィンチの絵に隠されたメッセージ、
キリスト教の真実、秘密結社など
好物のネタばかり。
ストーリー自体も楽しめたが、
これらのネタの方がもっと楽しめた。
著者の新解釈が真実かどうかは分からない。
でも思考を巡らせてそれをあれこれと解釈するのは楽しい。
謎は謎のままだから楽しいのではないだろうか?
答えを知りたい気もするが、
知ってしまったらそこで知的欲求がストップしてしまう。
久々に好奇心をくすぐられた作品。
やっぱり現実のミステリーはおもしろい。
映画の方も公開したては混雑するので行きたくはないが
そのうち観に行くと思う。
友人の奨めで「東京タワー」を読んだ。
ボクとオカンと、そしてオトンとの生活を綴った、
ノンフィクション。
偶然にも最近見た映画、
「グッバイレーニン」のように
息子と母親がクローズアップされた内容。
只々、起こった出来事が余計な肉付けもされず、
淡々と綴られている。
故にリアルで共感され、胸を打たれた。
自分も息子であるから、
母親と息子の関係が痛いほどよく分かる。
そして、自分の母親もオカンのように
世話好きで人を持て成すのが好きである。
最近では身体も弱くなってきた。
母親の背中が小さく感じるようになった。
誰にでもいつかは訪れる悲しい現実。
恐くて、悲しくて泣けた。
もっと親孝行をしようと思った。
でも数日もすればまた、
どうしようもない息子に戻ってる。
いや、きっと親子とはそういうものなんだろう。
通勤時間にコツコツと読み進めて来た「指輪物語」もついに「王の帰還」に突入した。
クライマックスに向かうだけあって、この章が一番おもしろい。映画の方は時間や予算などの制約があるから仕方無いのだが、この章は特に映画より原作の方が好きだなー。
原作に忠実な映像も観てみたいと思う!
くすぶっていた熱がまた再燃してしまった。
「旅の仲間」から半月程経って、「二つの塔」を読み始めた。
原作を読んで気付いたのだが、映画は映画用に大分脚色されてるな、と。やはり見せる方に力が入ってるなと。
話の流れは映画も原作も同じだが、細かいとこは大分違う。そういう意味では再び楽しみながら読む事ができる。
ある事柄に対して熟考する事は意外と楽しい。
この書は中学生ように書かれたものだろう。
巷にある哲学書とは違って、わかり易い。
答えを示してくれる訳ではないが(そもそも答えなんて無いのだが)、考えるきっかけを与えてくれる。













